見出し画像

2-1.「資本政策ってムズカシイ!」資本政策の種類とその特徴

今回からは資本政策です。

資本政策は専門的なものもあり、なかなか取っ付きにくいところもありますが、
各手法の特性を十分理解した上で実行することが必要です。

1. 株式移動

株式譲渡人、譲受人双方合意のもと、既存株主である譲渡人が保有している株式を、譲受人である法人・個人等に譲渡することです。上場審査では譲渡価格が妥当な水準であるか否かを判断するために、IPO前の5年程度の株式移動取引について、第三者機関(公認会計士や税理士等)が作成した株価算定書の提出を求められる場合が多いため、予め株式移動の前に第三者機関による株価算定を行っておくことをお勧めします。

2. 第三者割当増資

第三者(特定の既存株主を含む)に対して新しく株式を発行して割り当てることです。IPOを目指す資本政策としては一番行われている方法であり、割当先はVCや従業員持株会、事業パートナーが多いです。発行済株式数が増加するため、既存株主の持株比率が低下(希薄化)するので注意が必要です。株価は株式移動と同様に第三者機関の株価算定を行っておくことをお勧めします。

3. ストックオプション

ストックオプションとは、役員や従業員に対して無償または有利な価格で発行された新株予約権を指し、権利行使期間内に予め定められた権利行使価格を払い込むことによって、株式を取得することが出来ます。株価上昇を通じてキャピタルゲインを与えることが出来るため、社内へのインセンティブプランとしての位置づけになります。税制適格ストックオプションの場合は適格要件に注意してください。

4. 株式分割

株式を一定の割合で増加させるものです。株式分割後の発行済株式数は定款で定められた発行可能株式総数の範囲内に限られます。主に上場直前に行われることが多く、IPO時には株は100株単位(1単元)で売買されることになっており、更に1単元が50万円未満を推奨しているため、高くなった株価を株式分割して、売買しやすくするのが主な目的となります。
III. 各資本政策実行のタイミングについて(公開前規制に注意)

5.公開前規制

取引所では、株式上場に際して短期利得行為を排除するために、一定の規則を設けており、注意が必要です。

上場前の第三者割当増資について、直前期から上場日の前日までに第三者割当増資を行っている場合は、割当を受けた日から1年間、若しくは上場日から6ヶ月間のどちらか長い方の期間、株式を継続保有することが決められています。要はIPO時に売却が出来ないことになります。

よって、VCはキャピタルゲインを得ることが本業なので、この規則に該当する直前期以降の第三者割当増資を受けない場合が多くみられます。

ですから、VCによる第三者割当増資を計画している場合は、直前々期中に行うことをお勧めします。なお、株式移動は公開前規制に該当しませんので、直前期以降に株式移動で取得した株式のIPO時の売却は可能です。この公開前規制は厳格に運用されているので、十分注意してください。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

スキ❤️!! ありがとうございます😊!
3

ジェイ・キャピタル・パートナーズ 【公式】

ジェイ・キャピタル・パートナーズ株式会社の公式noteです。 プリンシパル(直接)投資と、M&Aアドバイザリー、IPOコンサルなどを行なっています。

#IPOまとめ

IPOって、検討したいけど、とても大変そう。 先ずは何から始めたらいいの? 監査法人や主幹事証券はどう決めたらいいの? 審査のポイントは何? そんな新規上場(IPO)に関する疑問を解決するべく、 IPOの話を分かりやすく語っていきます。
1つ のマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。